10  温度の測定

10.1  一般

温度を測定するには、スポットメーターやボックスなど、1 つ以上の測定ツールを使用できます。詳細については、セクション 18 計測ツールの操作 を参照してください。
カラー アラーム (アイソサーモ) を使用すると、赤外線画像内の温度異常を簡単に検知できます。詳細については、セクション 19 カラー アラームおよびアイソサーモを使用する を参照してください。

10.2  良質なイメージを得る方法

良質な画像が得られるかどうかはいくつかの機能と設定によりますが、一部の機能や設定は他のものよりも画像に大きな影響を与えます。
これらの機能や設定で試してください。
  • 赤外線カメラ フォーカスを調整する。
  • 赤外線画像を調整する (自動または手動)。
  • 適切な温度範囲を選択する。
  • 適切なカラーパレットを選択する。
  • 測定パラメータを変更する。
  • 不均一性補正 (NUC) を実行する。
  • 状況によっては、カメラ オーバーレイを非表示にして見やすくしたい場合があります。

10.2.1  留意事項

  • 赤外線カメラの解像度には限度があります。限度は検出素子のサイズ、レンズ、および対象への距離によって変わります。スポット ツールの中心部分が、測定可能な対象の最小サイズの目安になります。必要に応じて対象に近づけてください。危険区域や電気構成部分には近づかないようにしてください。
  • カメラは対象に対して垂直になるように慎重に保持してください。反射率が低く抑えられるように十分に注意してください。ユーザー、カメラ、または周囲の環境が主な反射源になってしまう可能性があります。
  • 光沢のない表面を持つ領域など、放射率の高いゾーンを選択し、測定を実施してください。
  • 主に周囲の環境が反映される影響から、放射率の低い空のオブジェクトが温かい (または冷たい) オブジェクトとしてカメラに表示される場合があります。
  • 検査対象に直射日光が当たらないようにしてください。
  • 建物の構造などのさまざまな種類の欠陥により、同様の熱性質が生成される場合があります。
  • 赤外線画像を適切に解析するには、用途に関する専門知識が必要です。

10.3  カメラ フォーカスの調整

フォーカスを正確に調整することは非常に重要です。フォーカスの調整が不正確だと、画像モードの動作に影響を与えます。温度測定も影響を受けます。

10.3.1  手動フォーカス

ピント リングを回してカメラのフォーカスを手動で調整できます。詳細については、セクション 21.4.1 手動フォーカス を参照してください。

10.3.2  オートフォーカス

オートフォーカス ボタンを押して、赤外線カメラをオートフォーカスできます。詳細については、セクション 21.4.2 オートフォーカス を参照してください。

10.3.3  連続オートフォーカス

連続オートフォーカスを実行するよう、赤外線カメラを設定できます。詳細については、セクション 21.4.3 連続オートフォーカス を参照してください。

10.4  温度スケールの調整

デフォルトでは、カメラは最適な画像表示を行うために画像を継続的に調整します。この自動モードをまず使用し、赤外線画像の温度スケールを適宜手動で調整してください。詳細については、セクション 11 赤外線画像調整 を参照してください。

温度スケールを調整するには、次の手順を実行します。

10.5  カメラの温度範囲を変更する

10.5.1  一般

カメラは異なる温度範囲に対してキャリブレーションされています。使用可能な温度範囲オプションはカメラ モデルに応じて異なります。
正確な温度測定を行うには、[カメラ温度レンジ] の設定を変更して検査対象物の予想温度に合わせる必要があります。

10.5.2  手順

次の手順に従います。

10.6  色パレットの変更

異なる温度を表示するために、カメラが使用するカラー パレットを変更することができます。パレットを変えることにより、画像の分析が容易になります。詳細については、セクション 12 色パレット を参照してください。

カラー パレットを変更するには、次の手順を実行します。

10.7  測定パラメータの変更

正確な測定には、測定パラメータの設定が重要です。
  • 放射率
  • 反射温度
  • 対象距離
  • 大気温度
  • [相対湿度]。
  • 外部 IR 窓補正
[放射率] は最も重要な測定パラメータで、正しく設定する必要があります。[放射率] が低い値に設定された場合は、[反射温度] も重要になります。[対象距離]、[大気温度]、[相対湿度] は、距離が長い場合に影響します。保護窓や外部レンズを使用する場合は、[外部 IR 窓補正] を有効にする必要があります。
測定パラメータはグローバルに設定できます。また、測定ツールの [放射率]、[反射温度]、[対象距離] の各パラメータをローカルに変更することもできます。
詳細については、セクション 18.5 測定パラメータの変更 を参照してください。

10.8  不均一性補正 (NUC)

10.8.1  一般

赤外線カメラに [キャリブレーション中...] と表示されているときは、サーモグラフィーで「不均一性補正」(NUC) と呼ばれる処理が実行されています。NUC とは、検出素子のさまざまな感度および他の光学的および幾何学的な障害を補正するためにカメラのソフトウェアによって実行される画像補正です 4 。詳細については、セクション 30 キャリブレーションについて を参照してください。
NUC は、例えば起動時や、測定範囲を変更した場合、または環境温度が変化した場合に自動で実行されます。
また、NUC を手動で実行することもできます。この機能は、画像の障害をできるだけ抑えたい重要な測定を行う場合に便利です。例えば、ビデオ シーケンスの記録の開始前に手動でキャリブレーションを実行すると良いでしょう。

10.8.2  NUC の手動実行

10.9  すべてのオーバーレイを非表示にする

カメラ オーバーレイは、オーバーレイ グラフィックと画像オーバーレイ情報で構成されています。オーバーレイ グラフィックには、測定ツール記号、結果表、ステータス アイコンなどの項目が含まれます。[設定] メニューでアクティブにする画像オーバーレイ情報には、日付、時刻、温度測定に関連する項目などの追加情報が表示されます。詳細については、セクション 8.7.6 画像オーバーレイ を参照してください。
ソフト ボタン icon をタッチして、すべてのカメラのオーバーレイを非表示にできます。