16  計測ツールの操作

16.1   一般

温度を測定するには、スポットメーターやボックスなど、1 つ以上の測定ツールを使用できます。
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16.2  測定ツールの追加/削除

次の手順に従います。

16.3  ユーザー プリセットの編集

16.3.1   一般

ユーザー プリセットは、特性が事前に定義された測定ツールまたは測定ツールのグループです。

16.3.2   手順

次の手順に従います。

16.4  測定ツールの移動とサイズ変更

16.4.1   一般

測定ツールを移動およびサイズ変更できます。

16.4.2  スポットの移動

次の手順に従います。

16.4.3  ボックス ツールまたはサークル ツールの移動とサイズ変更

次の手順に従います。

16.5  測定パラメータの変更

16.5.1   一般

正確な測定には、測定パラメータの設定が重要です。

16.5.2  パラメータのタイプ

カメラでは、次の測定パラメータを使用できます。
  • [外部 IR 窓補正] は、カメラと測定対象物との間にある保護窓、外部レンズ (接写レンズなど) の温度です。保護窓、保護シールド、外部レンズが使用されていない場合、この値は意味をなさないため、無効にしておく必要があります。
  • [対象距離] は、カメラと測定対象のオブジェクトの間の距離です。
  • [大気温度] は、カメラと測定対象のオブジェクトとの間にある空気の温度です。
  • [相対湿度] は、カメラと対象物の間にある大気の相対湿度です。
  • [反射温度] は、対象物で反射されてカメラに入る周囲からの反射を補正する場合に使用します。対象物のこの特性は「反射率」と呼ばれます。
  • [放射率] は、同じ温度の理論参照オブジェクト (「黒体」と呼ばれる) の放射と比較した、オブジェクトが放射する放射量を示します。放射率の反意語は反射率です。放射率は、そのオブジェクトから反射されるエネルギーではなく、オブジェクトから放射されるエネルギーを決定します。
[放射率] は最も重要な測定パラメータで、正しく設定する必要があります。[放射率] が低い値に設定された場合は、[反射温度] も重要になります。[対象距離]、[大気温度]、[相対湿度] は、距離が長い場合に影響します。保護窓や外部レンズを使用する場合は、[外部 IR 窓補正] を有効にする必要があります。

16.5.3  推奨値

オブジェクト パラメータ値についてよく分からない場合は、次の値を使用することをお勧めします。
対象距離
1.0 m
大気温度
20°C
相対湿度
50%
反射温度
20°C
放射率
0.95

16.5.4   手順

測定パラメータはグローバルに設定できます。また、測定ツールの [放射率]、[反射温度]、[対象距離] の各パラメータをローカルに変更することもできます。
ローカル パラメータは通常、各測定ツールが特定の対象物用に設定されるような固定条件でのみ効果があります。一般的な携帯用途にはグローバル パラメータで十分です。

16.5.4.1  グローバル パラメータの設定

次の手順に従います。

16.5.4.2  ローカル パラメータを変更する

測定ツールのローカル パラメータを変更することができます。
画面で測定ツールの隣にある P は、ツールのローカル パラメータが有効になっていることを示しています。
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次の手順に従います。

16.5.5  関連トピック

パラメータに関する詳細な情報、および放射率や反射見かけ温度を正しく設定する方法については、セクション 33 熱測定技術 を参照してください。

16.6  結果テーブルでの値の表示

16.6.1   一般

ボックス ツールとサークル ツールで結果テーブルに最大、最小、平均、面積の値が表示されるようにカメラを設定できます。
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16.6.2   手順

次の手順に従います。

16.7  差分計算の作成および設定

16.7.1   一般

差分計算は、2 つの既知の測定結果の値の差を返します。

16.7.2   手順

16.7.2.1   手順

次の手順に従います。

16.8  測定アラームを設定する

16.8.1   一般

特定の測定条件を満たしたときに、アラームを発するようにカメラを設定することができます。

16.8.2  アラームのタイプ

次のアラーム タイプから選択できます。
  • : あらかじめ設定されたアラーム温度より温度が高くなったときにアラームを発します。
  • : あらかじめ設定されたアラーム温度より温度が低くなったときにアラームを発します。

16.8.3  アラーム信号

アラームが設定されると、結果テーブルに記号 icon が表示されます。
アラームが発生すると、結果テーブルの値が赤 (上限アラーム) または青 (下限アラーム) で表示され、記号 icon (上限アラーム) または icon (下限アラーム) が点滅します。
音声アラーム (アラームが発生するとビープ音が鳴ります) を設定することもできます。

16.8.4   手順

スポット、ボックスとサークル、差分計算でそれぞれアラームの設定手順が異なります。

16.8.4.1  スポットのアラームを設定する

次の手順に従います。

16.8.4.2  ボックスまたはサークルのアラームの設定

次の手順に従います。

16.8.4.3  差分計算のアラームを設定する

次の手順に従います。