7  カメラの取り扱い

7.1  バッテリーの充電

7.1.1  一般

  • カメラを初めて使う前に、スタンドアロン バッテリー充電器でバッテリーを 2 時間充電してください。
  • 機器の近くにあり、手の届く位置にあるメイン ソケットを選択します。

7.1.2  スタンドアロン バッテリー充電器を使用してバッテリーを充電する

7.1.2.1  スタンドアロン バッテリー充電器 LED インジケータ

信号の種類

説明

白の LED が点滅している。
バッテリーが充電中。
白の LED が連続点灯している。
バッテリーがフル充電された。

7.1.3  USB バッテリー充電器を使用してバッテリーを充電する

7.1.4  コンピュータに接続した USB ケーブルを使用してバッテリーを充電する

7.2  バッテリーを取り外す

7.3  カメラをオン・オフする

  • オン/オフ ボタン icon を押して、カメラの電源を入れます。
  • カメラの電源をオフにするには、オン/オフ ボタン icon ã‚’ 0.5 秒以上押し続けます。

7.4  赤外線カメラのフォーカス調整

フォーカスを正確に調整することは非常に重要です。フォーカスの調整が不正確だと、画像モードの動作に影響を与えます。温度測定も影響を受けます。
フォーカス リングを回すか、オートフォーカス ボタンを押して、カメラのフォーカスを調整できます。また連続オートフォーカスを実行するよう、カメラを設定することもできます。

7.4.1  手動フォーカス

カメラのフォーカスを手動で調整するには、フォーカス リングを回します。
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7.4.2  オートフォーカス

カメラをオートフォーカスするには、オートフォーカス ボタンを押します。
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7.4.2.1  オートフォーカス方式

オートフォーカスの場合、カメラで次のいずれかのフォーカス方法を使用できます。
  • [コントラスト]: 画像のコントラストが最大になるようフォーカスされます。
  • [レーザー]: レーザー測距に基づいてフォーカスされます。カメラがオートフォーカスしているときに、レーザーが使用されます。
フォーカス方法は設定で指定します。icon ([設定]) > [デバイス設定] > [フォーカス] > [オートフォーカス] を選択し、[コントラスト] または [レーザー] を選択します。

7.4.3  連続オートフォーカス

連続オートフォーカスを実行するよう、カメラを設定できます。
連続オートフォーカスが有効な場合、カメラは連続レーザー測距を基準にしてフォーカス調整を行います。レーザーは連続して照射されています。
連続オートフォーカスを有効または無効にするには、icon (設定) > [デバイス設定] > [フォーカス] > [連続オートフォーカス] > [オン] または [オフ] を選択します。

7.5  レーザー距離計の操作

7.5.1  一般

レーザー距離計は、レーザー送信機とレーザー受信機で構成されています。レーザー距離計は、レーザーパルスが対象に到達してからレーザー受信機に戻るまでの時間を測定することにより対象までの距離を特定します。この時間は距離に変換され、画面に表示されます。
レーザー送信機はレーザー ポインターとしても機能します。レーザーがオンになっていると、ほぼ目標の位置にレーザーの点が表示されます。

7.5.2  手順

レーザーを操作するには、次の手順を実行します。

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7.6  面積の測定

7.6.1  一般

レーザー距離計で測定された距離は面積の計測の基準として使用されます。主な用途には、壁にできた濡れたしみのサイズの概算などがあります。
ある面の面積を測定するには、画面でボックスまたはサークルの測定ツールをレイアウトする必要があります。カメラは、ボックスまたはサークルで囲まれた部分の面積を計算します。この計算値は、その面の面積の概算値であり、対象までの測定距離に基づいて計算されます。
レーザー距離計がオンになっていると、ほぼ目標の位置にレーザーの点が表示されます。レーザー距離計は対象までの距離を測定します。カメラはこの距離がボックスまたはサークルのツール全体に対して有効であると仮定しています。
面積測定を成功させるには、次のことに留意してください。
  • ボックスまたはサークルのツールが画像の中心にあることを確認します。
  • 測定する対象のサイズに合わせて、ボックスまたはサークルのツールのサイズを調節します。
  • カメラが対象に対して垂直になるように保持します。
  • カメラから異なる距離にある細部を多く含んでいる対象を避けます。

7.6.2  手順

次の手順に従います。

7.7  外部デバイスおよび記憶メディアの接続

次の外部デバイスおよびメディアをカメラに接続できます。
  • SD メモリー カード。
  • USB-C to USB-A ケーブルまたは USB-C to USB-C ケーブルを使用して画像やビデオをカメラとやりとりするコンピュータ。
  • USB-C または HDMI アダプタを使用するビデオ モニターまたはプロジェクター。
  • USB バッテリー充電器。
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7.8  ファイルをコンピュータに移動する

カメラの画像アーカイブに画像またはビデオ クリップを保存する場合、ファイルはメモリー カードに保存されます。
USB-C to USB-A ケーブルまたは USB-C to USB-C ケーブルを使用して、カメラをコンピュータに接続できます。接続すると、画像やビデオ ファイルをメモリー カードからコンピュータに移動できます。

7.8.1  関連トピック

また、オンライン ストレージに画像をアップロードするよう設定することもできます (セクション 9 クラウド接続 を参照)。

7.9  プログラム ボタン

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プログラム ボタンに異なる機能を割り当てることができます。例えば、プログラム ボタンを使用して、よく使用する 2 つの設定を簡単に切り替えることができます。また、保存とプレビューのための 2 つの異なるセットアップを定義することもできます。トリガー用の通常のセットアップ ([保存オプションとストレージ] 設定で定義。セクション 23.5 保存オプションとストレージ を参照) およびプログラム ボタン用の別のセットアップの 2 種類です。

プログラム ボタンに機能を割り当てるには、次の手順を実行します。

7.9.1  プログラム ボタン オプション

プログラム ボタンで利用できるオプションは以下のとおりです。
  • [アクションなし]: デフォルトの設定です。ボタンを押しても何も起こりません。
  • [温度スケールの自動 <> 手動の切り替え]: 画像自動調整モードと画像手動調整モードを切り替えます。詳細については、セクション 11.3 赤外線画像を調整する を参照してください。
  • [オートフォーカス] 5 : 赤外線カメラのワンショット オートフォーカス。
  • [連続オートフォーカス] 6 : 連続オートフォーカス機能の有効/無効を切り替えます。
  • [画像オーバーレイ グラフィックの非表示]: すべてのオーバーレイ グラフィックおよび画像オーバーレイ情報の表示/非表示を切り替えます。詳細については、セクション 11.8 すべてのオーバーレイを非表示にする を参照してください。
  • [æ ¡æ­£]: 手動 NUC を実行します。詳細については、セクション 11.7 不均一性補正 (NUC) を実行する を参照してください。
  • [手動温度スケールの自動調整]: 画像手動調整モード中に、画像の自動調整を行います。
  • 赤外線 <> デジタル カメラを切り替える: [赤外線] と [デジタル カメラ] の画像モードを切り替えます。詳細については、セクション 12 画像モードの操作 を参照してください。
  • [赤外線 <> 赤外線 MSX を切り替える]: [赤外線] と [赤外線 MSX] の画像モードを切り替えます。詳細については、セクション 12 画像モードの操作 を参照してください。
  • [1 倍ズーム <> 最大ズームを切り替える]: 1 倍と最大ズームのデジタル ズーム倍率を切り替えます。
  • [カメラ フラッシュのオン <> オフを切り替える]: カメラ フラッシュ機能の有効/無効を切り替えます。詳細については、セクション 7.10 カメラ ライトをフラッシュとして使用する を参照してください。
  • [シングル ショット <> ビデオを切り替える]: [シングル ショット] と [å‹•ç”»] の記録モードを切り替えます。
  • [最新の 2 つのパレットを切り替える]: 最後に使用した 2 つのカラー パレットを切り替えます。詳細については、セクション 11.5 色パレットの変更 を参照してください。
  • [温度範囲を切り替える]: カメラの温度範囲を順番に切り替えます。詳細については、セクション 23.4 カメラの温度範囲 を参照してください。
  • [自動方向付けのオン <> オフを切り替える]: 画面の回転の有効/無効を切り替えます。
  • [保存]: 画像を保存します。
  • [保存 + メモのプロンプト]: 画像を保存して、メモ注釈ツールを表示します。
  • [保存 + 表のプロンプト]: 画像を保存し、表注釈ツールを表示します。
  • [保存 + 音声注釈のプロンプト]: 画像を保存し、音声注釈ツールを表示します。
  • [保存 + スケッチのプロンプト]: 画像を保存し、スケッチ注釈ツールを表示します。
  • [保存 + メニューから注釈を選択]: 画像を保存し、注釈ツール メニューを表示します。
  • [プレビュー]: プレビュー画像を表示します。
  • [プレビュー + メモのプロンプト]: プレビュー画像とメモ注釈ツールを表示します。
  • [プレビュー + 表のプロンプト]: プレビュー画像と表注釈ツールを表示します。
  • [プレビュー + 音声注釈のプロンプト]: プレビュー画像と音声注釈ツールを表示します。
  • [プレビュー + スケッチのプロンプト]: プレビュー画像とスケッチ注釈ツールを表示します。
  • [プレビュー + メニューから注釈を選択]: プレビュー画像と注釈ツール メニューを表示します。

7.10  カメラ ライトをフラッシュとして使用する

カメラ ライトは、デジタル カメラのフラッシュとして使用できます。フラッシュ機能が有効な場合、トリガーを押すと、カメラ ライトがフラッシュして、画像が保存されます。
カメラ ライトをオンにして、フラッシュライトとして使用することができます。

次の手順に従います。

7.11  ハンド ストラップ

ブラケットを使用してハンド ストラップの上部をカメラに取り付けます。カメラの左右に 1 つずつブラケットがあります。
ハンド ストラップの下部はカメラのベースにある取り付け位置に通されています。
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7.11.1  ハンド ストラップを取り付ける

7.12  ストラップ

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7.13  リスト ストラップ

リスト ストラップはカメラにカラビナを取り付けるために使用します。
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7.14  フロント カバー

カメラ レンズとレーザー距離計を保護するために、付属の固定装置を使用してフロント カバーを取り付けることができます。
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7.15  カメラ レンズの変更

適用対象: レンズを交換できるカメラ モデル。

7.16  レンズとカメラの組み合わせをキャリブレーションする

適用対象: レンズを交換できるカメラ モデル。

7.16.1  はじめに

新しいレンズをカメラで使用できるようにするには、レンズとカメラの組み合わせをキャリブレーションする必要があります。
これまでこの処理は FLIR サービス部門で行われていましたが、FLIR Exxシリーズではユーザーがキャリブレーションできるようになりました。この機能を AutoCal といいます。AutoCal を実行するには、レンズ パッケージに含まれているキャリブレーション対象が必要です。

7.16.2  AutoCal‎の手順

後からこの手順を繰り返すには、[設定] > [デバイス設定] > [カメラ情報] > [キャリブレーション] > [レンズをキャリブレーション...] の順に選択します。

7.17  コンパスのキャリブレーション

カメラを新しい場所に動かした場合は、コンパスのキャリブレーションを行うことをお勧めします。

次の手順に従います。